死への誘い-1

暗闇の中……鴇色の乳首が震え、荒い呼吸音が響いた。

「……おじさま……」

膨らみかけたばかりの乳房を両手で撫で……固く尖った乳首を指先で弾く。

「んはッ……ハァ……ハァ……」

まだ幼い肢体の肌は紅く火照り……瞳は快楽に溶けた潤みを見せる。

首筋から耳へ這う私の舌に、彼女は嫌々をするように震え……耳を甘噛みすると、息を詰ませ背をのけ反らせた。

「ッ!?……おじ……さ……ま……」

「気持ちいいのか、雪乃?」

「ハァ……ハァ……いい……ですぅ……」

唇を指先でなぞると、雪乃はピンク色の舌を出し一心不乱に舐め始めた。

……長い睫毛を震わせ、ちゅぷ、ちゅぷ、と音を立てながら舌を指に絡める。

寝室に、快楽を期待する女特有の甘い匂いが立ち込める。

私は首筋から鎖骨へと舌を這わせ、左の胸を唾液塗れの指でなぞり……右の乳首を口に含んだ。

「ヒッ……」

乳首を舌先で刺激し……付け根をカリカリと甘噛みする。

雪乃は胸を突き出すようにのけ反り、脚を私に絡ませて来た。

……蜜をとめどもなく溢れさせるそこを、私の体に擦り付けてくる。

「…おねだりか、雪乃?」

「イヤッ!……言わな……いで……おじさま……」

真っ赤な顔しながらも、雪乃は腰の動きを止められない。

私はもう片方の乳首も吸いたて……雪乃の細い脚を開いた。

「は……恥かしいです……」

顔を埋め、少女の甘酸っぱい匂いを胸一杯に吸い込む。

「ハウッ……」

蕾を開くと……奥は濡れたピンク色の襞が蠢き、白っぽい露を吐き出してる。

私は舌を尖らせ、すべてを吸い込むように少女の露を啜った。

「あ……あはっ……あぁ……」

……私は人殺しを生業としてる。

依頼を受け、標的を殺害し……幾許(いくばく)かの金を得る。

多分、人として最低の仕事なのだろう。私は随分と昔に笑う事も……泣く事も出来なくなってた。

今はもう……“歩く死骸”に過ぎない。

去年の冬……雪の降り積もる寒い夜、標的を射殺し館を去ろうとした私の前に、ボロボロになった

夏のワンピースを身に纏い、傷だらけの肢体をした雪乃が震えながら立っていた。

「……私も……殺して下さい……」

琴の音のような綺麗な声。

私は銃口を彼女に向けた。顔を見られた以上、殺さなくてはならない。

……闇の中、銃に取り付けられた照準用レーザーサイトの赤い光線が、彼女の額をピンポイントする。

「……標的に子供が居たとは聞いてないな。君は何者だ?」

「お金で買われた……奴隷です……」

「ど……れい??」

一瞬、意味が判らなかった。

「炊事……洗濯……掃除……そしてセックスの相手をする……奴隷です」

「……」

溜め息しか出なかった。

「――幾つだ?」

少女は小さな声で、「じゅぅよん」と答えた。

「……生きたいとは思わないのか?」

「両親に売られ……もう随分苦労しましたから……」

少女が淡く微笑んだ。まるで雪の精霊のような、薄く……微かな笑み。「――もう、沢山です……」

「……そうか……」

銃口を向けたまま一歩ずつ近付く。

両手を広げ、“死”を全身で受け取めようとする少女。

額に銃口を押し付けると、少女は嬉しそうに瞳を閉じた。

ガッ!

引き金を絞るのとマガジンを抜くのは、ほぼ同時だった。

……弾丸は出ず、役割を果たせなかった撃鉄が虚しい音を立てる。

「……何故??」

「……子供はもう……殺したくない……」

肺の底から搾り出すように呟き、俺は少女に背を向けた。

「――今、君は死んだ。すべてを忘れて、昼の世界に戻れ」

「……」

コツ……コツ……

ドアの前まで来た時、俺の腕に冷たい……柔らかな手が絡み付いた。

「独りで生きる方法を……教えて下さい……」

そして奇妙な同棲生活が始まった。

俺は、彼女に新しい名『雪乃』と経歴を作り、学校に行かせてやる事にした。

彼女は「これぐらいしか出来ないから……」と、俺の為に家事を担当してくれた。

数ヶ月も過ぎた頃、彼女は俺の“仕事”も手伝うようになった。

「何故……ここまでしてくれるんですか?」

銃の分解・清掃(クリーニング)の仕方を教えてた時、雪乃は俺の顔を見詰め、ポツリと呟いた。

「……いつの日か……君に俺を殺して欲しいから……」

「ッ……」

雪乃が肢体を硬直させ……俺にしがみついた。

「――この仕事……辞める事は出来ないんですか?」

「俺は知り過ぎてる。組織が許さないよ……。だから、君が殺してくれ」

「そんな……」

雪乃の目の縁から、熱い滴がこぼれる……。

「……駄目か?」

「……判りました。おじさまは私が……」

雪のような冷たい声で囁き、雪乃は俺の唇に自分のそれを重ね合わせた。

「んッ……」

「ん……んん……」

ゆっくりと唇が離れる。

「……いつの日か……私がおじさまを……。だから、私をおじさまの……一番近い存在にして下さい……」

そして俺達は初めてベッドを共にした。

暗闇の中……雪のような白い肌に紅いキス・マークが点々と浮かび上がる。

俺の指は、雪乃の熱く蕩けた蕾の中を優しく……時に激しく掻き回した。

「ハッ……ハッ……そ……こ……駄目ぇ……」

細い腰が微かに浮かび、締め付けがキツくなる。

「……ここか?」

指をグルリと回転させ、少し膨らんだ腟壁を指先で擦る。

「あはっ! 駄目ぇ……」

かすれた叫び声と共に熱い飛沫を吐き出し、雪乃の肢体がビクビクと痙攣する。

私は指を抜き、雪乃の蜜に濡れた指先をペロリと舐めた。

「美味しいよ……雪乃の蜜……」

「……ん……今日のおじさま、意地悪です……んッ……」

潤んだ瞳で上目遣いに見詰めて来る。

「学校……今日が卒業式だったんだろ? 行ってやれなくて悪かったな……」

「いえ……」

雪乃は微笑み……俺の膝の上に乗って来た。

「――これでずっと……おじさまの側に居られますから……」

私の屹立したものを掴み、蜜を溢れさせる自分のそこへ……狙いを合わせる。

「んッ……はぁ……」

雪乃の腰がゆっくりと下がり……私のものを根元まで挿入する。

「卒業おめでとう……雪乃……」

私が雪乃の腰を掴むのと、雪乃の両手が私の背中に回されるのは同時だった。

「あぁ……ハウッ……奥まで来てます……壊れちゃいそう……」

雪乃が女の顔で微笑み、ゆっくりと腰を動かす。

二人の繋がった部分から聞こえる湿った音……そしてベッドの軋む音……二人の荒い息……。

「これから……ん……どうするんだ、雪乃?」

尖った乳首が私の肌を擦る……。

「あん……んん……おじさまと……遠くに……ハゥッ……子宮、そんなに擦られたら……もうイッちゃ……ますぅ……」

「……一緒に……」

首筋に吸い付き……激しく突き上げながら、雪乃のお尻を鷲掴みする。

「一緒に……くぅん……イッてぇ……おじさま……」

「ん……」

強烈な締め付け……奥へ吸い込まれるようだ。「――ッ!」

「アハァ……熱い……腟内で出てる……」

雪乃が私の腕の中で痙攣し……私の背中――心臓の裏――に冷たいものが押し付けられた。

……銃口。

「……一緒に……遠くへ……」

パァァーンッ!



The end・・・・・・・