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「ああっ…もう…いくうっ…!!」

雅子はびくびくと体を痙攣させ、ベッドへと倒れこんだ。雅子は27才。

結婚してからもう4年になる。

(剛ったら最近あたしのこと放ったらかしなんだから…)

雅子はいった直後の気怠い感覚に身を委ねながら心の中で不満を呟いた。剛は最近雅子のことを全く大事にしてくれなくなった。

家に帰ってくる時間が遅いため、ここ三か月はセックスもない。

雅子は欲求不満のために熱った体を一人で慰めていたのだった。

平日の昼間は暇である。家事がすんでしまうと子供もいない雅子にすることはない。

剛が帰ってくるのは今日も遅いだろうし、夕食の支度までにはまだ時間がある。雅子はベッドの上でうとうとし始めた。

その時…「ぴんぽーん」

玄関先でインターホンがなる音がした。

雅子は驚いて飛び起きると乱れていた服を慌てて直した。

「は、はい。どちらさまですか?」

画面には背広をきた清潔な感じの若い男が立っていた。

「セールスでしたらお断りなんですが…」

「そういわずになんとか…話だけでも聞いて頂けないでしょうか?」

男の必死な様子が気の毒だったのと暇だったのとで、雅子は男を玄関に通した。

「ありがとうございます。お邪魔します」

そういってドアを開けて入ってきた男は、雅子の顔をみて驚いた表情をした。

「あの…何か?」

男があまりにも自分の顔を見つめてきたため、雅子は怪訝な声をだした。

「もしかして…雅子?」

「えっ?」

「おれだよ!五郎!覚えてない?」

「ああっ!うそおっ!」

その男は雅子が高校時代に付き合っていた五郎だった。

大学に進学するとともに連絡が途絶えがちになり自然消滅してしまった元彼だ。

「名字変わってるからわからなかったよ〜。綺麗な奥さんになっちゃって…」

「五郎もなんかサラリーマンが板に付いてるって感じだよ。あ、とりあえず上って!」

雅子は五郎の前にスリッパを置くとリビングへ通した。

「それでなんのセールスをやってるの?」

ソファに座った五郎にお茶を出しながら雅子は尋ねた。

「うーん…とりあえずこれみてもらえるかな?」

五郎はそういうとカバンから商品を取り出してテーブルに並べ始めた。

「ちょ…五郎これ…!?」

五郎がテーブルに並べたのはローターやバイブといったいわゆる大人のおもちゃだった。

「相手が雅子だと思うとなんだかやりにくいけど…うちの会社の商品結構人気あるんだよ。

安全性も抜群だし、取り扱いも手入れも簡単なんだ」

淡々と説明をする五郎に反して、雅子は顔を真っ赤にしたまま声も出せずにいた。

しかしそれらの商品を見ているうちに、雅子の下半身はだんだん疼いてきた。

(あんなのいれられたらあたしどうなっちゃうんだろ…)

雅子は知らず知らずのうちに足をもじもじと動かしていた。

そんな雅子の様子に気付いた五郎はおもむろに口を開いた。

「よかったら試してみてよ」

「ええっ?」

「こういうの使ったことなさそうだし、とりあえずこれかな…」

五郎はそういうとローターを手に取り雅子に近付いてきた。

「だ、だめよ五郎!そんな…」

ソファ押し倒され雅子は慌てて抵抗する。

「大丈夫だって。ちょっと試すだけ。もし気に入ったらぜひお買い上げになって下さい」

五郎はおどけた様に仕事口調でそういうとローターのスイッチを入れた。

ブイィィーン

ローターの動く音を聞いた途端、雅子は自分の下半身から熱いものが溢れるのを感じた。

「ああっ!」

五郎はローターを雅子の胸に服の上からそっと押当てた。

(やだ…ブラしてないからすごい振動が…)

「雅子…直接するともっと気持ちいいよ」

五郎は雅子のセーターをたくしあげる。

「やああっ!」

「雅子胸大きくなったんだね…もうこんなに乳首を立たせちゃって…」

「ふああああん!!ああっ…あああああっ!!」

乳首に直接ローターを押し付けられて雅子はびくびくと反応する。

「雅子は昔から乳首弱かったよね?」

「だめ…もう…もう…あああああっ!!」

雅子はとうとういかされてしまった。五郎がローターのスイッチを止める。

「乳首だけでこんなに感じて…でもこっちの方が雅子はもっと気持ちいいんだよね?」

五郎はそういうと雅子のフレアスカートの中に手を忍ばせた。

「だっだめえぇ!!」

雅子は抵抗したがその時にはもう五郎の手はぐっしょり濡れた雅子のそこに到達していた。

「雅子すごいね。もしかしたら溜まってんの?」

「ち、違うもん…」

「ここに当てたらどうなっちゃうんだろ?」

五郎は再びローターを手にすると、雅子の下着の中にローターを忍ばせスイッチを入れた。

「ひっひあああっ!!!」

いきなりの快感に雅子は思わず悲鳴をあげる。五郎は雅子のクリトリスに押し付けるようにローターを動かす。

「うちの製品は全部防水仕様だからね。こんなにグショグショになってても平気なんだ」

「あああああっ!もういっちゃうよぉっ!!あああああっ!いくうぅっ!!」

快感に耐えきれず雅子は絶頂を迎えた。

「はあっ…はあっ…」

(もう我慢できない…ちゃんとしたえっちがしたい…)

雅子の体は疼きに疼いていた。しかしそんな雅子の状態に構わず五郎はマイペースに次の商品を取り出す。

「今度はこれ。人気ナンバーワンのバイブだよ」

五郎がスイッチを入れると、それはくねくねと動き始めた。

「いやぁ…そんなの入らないよぉ…」

「大丈夫だよ。ほらっ」

五郎は雅子の下着をずらすと、おびただしい量の愛液がにじみ出ている淫裂にそれを押当て徐々に埋めていく。

「あっ…ああっ!いいっ…」

久々の快感に雅子は目を閉じて感じいっていた。

「ほら全部入った。動かすよ?」

五郎がスイッチを入れると雅子の中でバイブが激しく動きだした。

「や…あああああっ!!だめえぇ!こんな…こんなのすぐきちゃうよぉ!あああああっ!あああああーっ!!」

雅子はそう叫ぶと、プシャアアアアッと潮を吹いてしまった。

ソファに大きな染みができる。あまりの快感にぴくぴくと蠢いている雅子のあそこから、バイブがずるりと抜け落ちた。

「雅子…こんなにソファ汚しちゃって旦那さんにしかられちゃうよ」

「五郎…」

雅子は身を起こすと五郎を見つめた。

「試した商品は全部買うから…だからお願い…あたしのこと昔みたいに抱いて…」

「雅子…」

「お願い…」

五郎はそっと雅子の胸に手をのばすと愛撫し始めた。

「ああっ…」

ちゅっと先端を吸われ、体中に快感が走る。

「五郎…五郎もうきて…」

我慢できなくなった雅子は足を開いて五郎を迎え入れようとする。

五郎も切羽詰まった様にベルトを外して準備を整えた。

「雅子…いれるよ…」

「きて…ああっ…あああああっ!!」

五郎のもので貫かれた瞬間雅子は軽く絶頂を迎えた。

「雅子っ…雅子…!」

五郎のものが強く打ち付けられる度に結合部からグチュグチュと卑猥な音が漏れ、ソファーの染みをさらに広げていく。

「もうだめ…あたしまたあっ…またいっちゃうよぉっ!!」

「雅子…俺も…ああっ!」

「あああああっ!ふああああん!!」

「雅子…好き…」

(えっ?)

五郎のその言葉に雅子は一瞬反応したが、五郎の激しいピストンにすぐに思考を停止させられた。

「やああっ!激し…いくうぅっ!いく…あああああーっ!!」

「ううっ!」

五郎はすばやく自身を引き抜くと、雅子の腹部に白い液体を散らした。

「…じゃあこれ。カタログも渡すからもし気に入ったものがあれば注文してよ」

激しいセックスが終わったあと、身支度した五郎はそういいながら商品とカタログを雅子に手渡した。

「五郎…ごめんね」

雅子は代金を支払いながらそう呟いた。

自分のあまりの軽率さに穴があったら入りたい気分だった。

「ほんと気にしなくていいから!俺…雅子に久々に会えてうれしかったし」

「五郎…あの…さっき言ってたことどういう…」

「中途半端な別れ方したからずっと気になってたんだ。でも雅子が幸せそうでよかったよ」

五郎は雅子の言葉を遮るようにそう言うと、カバンを持って玄関へ向かう。

「五郎!」

雅子は慌てて五郎の後を追う。

「今日は本当にありがとう」

「こちらこそ。お買い上げありがとうございました。それじゃ…」

五郎は笑みを見せると夕暮れに染まった街の中を帰っていった。

雅子は無性に切ない気持ちで彼の後ろ姿をいつまでも見つめていたー。



The end・・・・・・・