ヌードモデル-1

意を決した女の脇の下から花柄紋様のバスタオルが、ハラリと足元に舞い降りていた…女の名前は絢…

白い肌にボリュームのある乳房…くびれた腰からスラリと延びた綺麗な脚線美が、男の目に晒されていた…

「それじゃあ、ベットに横になって…」

『……』

「そお、膝を曲げて両足を立ててみようか…うん、それでいい…」

絢にポーズを付けると、男は年季の入った木製のイーゼルに固定された小さなキャンバスの前に、静かに腰を降ろした…

「……」

暫しの沈黙の後…男の指先が動き始める…無機質な筈の炭素の粒子が、命を吹き込まれたように真っ白なキャンバスの上に綺麗な軌跡を残していく…

男はキャンバスと、一糸纏わぬ姿でベットに横たわる絢を、交互に見つめながら…絢の曲線を写し取っていく…

目鼻立ちの通った若い美女の裸体を目の前にして…顔色一つ変えず黙々とキャンバスに向かう男…

二人きりの閉鎖的空間で…壁に掛けられた時計の秒針が時を刻む音と、キャンバスの上を走る木炭の音だけが

絢の耳に響いていた…男の視線を感じる程に…絢の体に変化が生じ始めていた…

…へーぇ、絵を描いているんだぁ…どんな絵を描くの?…ヌードとかも描いたりする?…

真面目なタイプのこの男を、ちょっとからかってやろうと、お願いしたヌードモデルだったのに…

何もされず、ただ裸体のデッサンをされているだけなのに…何か男に視姦をされている様な感覚になっていく絢…

ボリュームのある乳房の頂きでは、ピンク色の乳首はツンと立ち上がっり…

固く閉じた足の付け根では、湧きだしてきた愛液で花びらがジットリと湿り気を帯びていた…

『ぁっ、あのーっ…』

男がデッサンを始めて、30分程が経過した頃…部屋の沈黙を破ったのは絢であった…

「どおしたの?…疲れちゃったかな?…」

『……』

…全裸になった姿を見られているだけなのに…心臓がドキドキと高鳴り、体がカーッと熱くなって…こんな事、恥ずかしくて…でも…

「少し、休憩する?…」

『……』

心の中で葛藤を繰り返した後…終に、絢の口元から懇願の言葉が零れる…

『あのー…見られていたら…』

途切れ途切れの蚊の鳴く様な小さな声で呟く絢…

「見られていたら…どおしたの?」

『…エッチな気分になっちゃって…』

「それで?」

『だから、その…ちょっと…触って欲しいんだけど…』

真面目なこの男をからかうつもりが…完全に立場が逆転していた…

男は、キャンバスの前から立ち上がると絢の横たわるベットに、ゆっくりと近づいていった…

「乳首が、こんなに立ち上がっているね…」

あくまで冷静な男の言葉に、顔を真っ赤に染める絢…

『ぁああっ…』

男の指先が乳首に少し触れただけで、甘い吐息が漏れだしていた…

「凄く敏感になっているんだね…」

『ぁはっ…ぁああっ…』

男が絢の乳首を、人差し指の腹で円を描く様に動かすと…絢の腰がグワンと反り返り…絢の喘ぐ声が、部屋の中いっぱいに響き渡った…

『あうぐっ…あはっ…』

男の指先の愛撫に我慢の出来なくなった絢の指先が、皺だらけの男のチノパンに延びていた…

「…ぅうっ…」

先程まで平静を保っていた男も、絢の指使いに股間が熱くなり…額には薄ら汗が浮んでいた…

『あああっ…ああーっ…すっ、凄いっ…あああーん…』

男は息を荒げながら、画材の入った木箱に手を延ばし…絵筆を取り出し絢の体を弄び始めていた…

『はうっ…ダメっ…ああっ…そんなにっ…しないでっ…』

絢の敏感になった体にそっと筆先を這わせると…絢は髪を振り乱し、体をくねらせ、喜悦の声をあげる…

『ああん…ああっ…もおダメッ…来てっ…来てっ…』

男の筆先による愛撫に我慢の出来なくなった絢は、男の服を引き裂く様に脱がせると…

腰を妖しく動かしながら…足を開き男を抱き寄せていた…

全裸に剥かれた男は、絢の手を振りほどき…

体の中心で熱くなっている肉棒を絢の目の前に突き出した…

「ほらっ、これが欲しくて堪らないんだろ…」

男は、絢の口中に肉棒を押し込むと、クルリと器用に体を反転させ…

絢の膝をグイッと左右に開き…股間に顔を埋め込んでいた…

「まだ、何もしていないのに…こんなに濡らしているんだね…」

『うぐぐっ…うぐっ…』

男は、絢の花びらの形をなぞる様に、ネットリと舌先を這わせていく…

次第に頭の中が真っ白になっていく絢…頭を上下に振り、必死に男の肉棒への奉仕を繰り返していた…

『うぐぐっ…うぐっ…うぐっ…』

男の舌先が動くほどに、絢の体が敏感に反応し…

愛液と男の唾液でグッショリと濡れた花びらが、池の鯉が餌を催促する様に、パクパクと口を開けて肉棒が挿入されるのを待ちわびていた…

『もおダメッ…ああーん…来てっ…早く…お願いッ…あああーん…』

泣きそうな声で懇願を繰り返す絢…男は絢の股間から顔を上げると、ようやく汗ばんだ絢の上に体を預けた…

絢の花びらに…男の肉棒があてがわれる…

『来てッ…来てッ…ああああーん…』

男の肉棒がヌルリと絢の中に吸い込まれていく…

絢は歯を食い縛り、腰をググイッと男の腰に押し宛てながら…

男の背中に爪先を立てていた…

『ああっ…凄いっ…ああっ…体がっ…おかしくなっちゃうっ…』

「ううっ…うぐっ…」

一つに繋がった男と絢が、互いの欲望を貪る様に腰をぶつけ合っていた…

絢が性行為で、こんなに積極的に男を求めるのは初めての事であった…

『ああーん…ぁああーん…もお、ダメッ…』

「うううっ…うううっ…」

絢の蜜壼はピクピクと細かく収縮を始め…蜜壼の中で激しく蠢いている肉棒にも限界が訪れていた…

『ああっ…イキそぉ…ダメッ…イッちゃうっ…あああーん…』

「うぐぐぐぐっ…」

男の肉棒から勢い良く、白濁色の精液が、絢の汗塗れの腹の上に吐き出され…

肉棒を抜き去られた絢の花びらは、ビクンビクンと不規則に痙攣を繰り返していた…

欲望の満たされた男と絢の横たわるベットには、カーテンの隙間から西日が差し込み…室内には静寂が取り戻されていた…

……それで、その絵は完成したのかって?……

…あの後、私は二回あの自宅兼アトリエに通い…完成した絵はプレゼントとして貰いました…

…私が、年をとった時…この絵を…おばあちゃんだって、こんな若い時があったんだよと笑顔で、孫に見せてあげようかな…

…でも、まだ今は…額縁も付いていないキャンバス剥き出しのこの絵を見る度に…

あの日の事を思い出し…自然と指先をパンティーの中に潜り込ませてしまいます…


    The end・・・・・・・