肉棒に舌を絡めながら

別れたはずの女が、今、別れたはずの男の前にいる。

それも、柔肌の尻肉を自ら開くことを強要され、羞恥に打ちひしがれていた。

しかしまだ開ききっていない秘境は、月明かりに照らされ妖艶な輝きを放っている。

「気分はどう?」

男は複雑な想いを抱きつつも、動揺を隠すかのように女に問いかける。

「は、恥ずかしい…です………」

女は顔を赤くしながらも、決してそのカッコを止めようとはしない。

それは彼らが昔、主従関係を結んだ仲だからである。

圭と真子は、一年前の大学受験の時に別れた。

別れを決断したのは満だ。

圭のサディスティックが生み出すエロスの世界に没頭し、受験勉強が手に付かなくなっていた。

表向きは受験勉強、しかし本当は、自分の性欲を抑えられなくなるのが怖かったのかもしれない。

しかし別れてから、何か物足りない生活をおくっていた。

そしてその日、真子は彼の家にいる。

意識していたのかしていなかったのか…体が何かを求めていた。

「おいしい?」

圭は自分の前に跪く真子に問いかける。

彼自身、真子が何を求めているかはよくわからない。

しかし、心のどこかで真子が存在し続けていたからこそ、今必死で彼女の期待に応えようとしていた。

たとえその自覚がなかったとしても…。

「はい…んふぅ………」

真子は後ろ手に拘束されながらも、圭の肉棒に舌を絡め、口唇でしごきあげる。

玉袋に舐め下がり、舌で愛でるように転がす。そして裏筋を丁寧に舐め回すと、カリ首も丹念に奉仕し続けた。

真子の顔は紅潮し、目は何かを慈しむように潤んでいる。

「ほしい?」

圭は満の髪を優しく撫でた。

「………はい」

「じゃあお願いして」

真子は顔を一層赤くしながら、頬を唾液まみれの肉塊にあてた。

「圭様のチンポを、満のマンコ…に…恵んでください…」

そう言いながら、柔らかい頬肉で圭のモノを擦る。

「…いい子だ」

圭がベッドに寝ころぶと、真子は不自由な体を起こし、彼の上に跨った。

「よくわかってるじゃないか。頑張って腰振れよ?」

「はい………」

真子が腰を下ろすと、肉棒は凶暴に花びらを押し開き、奥まで一息に貫いた。

それを確認するかのように、ビクビクと膣内が痙攣する。

「あっ…くんっ……」

真子の腰の動きに合わせて、肉棒が出入りを繰り返し、子宮を突き上げる。

蜜を纏った肉棒は月明かりに淫靡に輝く。

「もっと早く」

圭は選択バサミを満の右乳首に付けた。

「あはぁっ!…すいませんっ」

途端に膣がキュッと締まり、圭を圧迫した。

真子の上下運動は激しさを増し、互いに極限が訪れる。

「だめっ…んっ……イクッ!イッちゃいますぅ!」

「俺もイクよ…」

圭の精が膣奥に噴射したと同時に、真子は激しく痙攣を始めた。

彼女は圭の胸元に倒れ込み、唇を重ねる。

圭の部屋に、しばらくの静寂と月明かりが溢れた。

「なぁ」

「……ん?」

拘束を解かれた真子は身なりを整え、圭の寝ころんだベッドに、彼に背を向ける形で腰掛けた。

「お前…さぁ………」

二人の間に、何とも言えない空気が漂う。

「好き」

真子はそう呟いていた。

「やっぱり圭が好き」

遠くの方で、車が空を切っていった。

「なぁ…」

圭は言葉を詰まらせながら、ただ真子の声に耳を傾ける。

「膝枕…してくれないか?」

月の明かりが横切る雲に遮られ、部屋の中が一瞬真っ暗になった。

そして雲が流れ、再び部屋に金色の明かりが差し込む。

その時には、圭の頭は真子の膝の上にのっていた。

「もう、どこにも行くなよ」

「………うん」

月が西に傾き始める。

お互いの温もりを確かめるかのように握られた手を照らしながら…。